Japanese Culture

世界で称賛される日本の建築、そして日本品質を支える日本文化とは。

私たちは「日本品質」という言葉を、品質基準を超越した”感動的な体験”を意味するものと捉えています。

日本人は商品やサービスの選択において、衛生面や安全性はもちろん、僅かな傷や汚れ、香りや感触に至るまで、世界で最も厳しい判断基準を持っていると言われています。このような消費者の評価が日本製品の品質を高めていることは事実でしょう。しかし、このような市場原理はあくまでも「高品質」を支えるものであり、「日本品質」を構成する要素の一部分に過ぎません。

「日本品質」とは、日本特有の文化を背景に、物づくりに携わる者、サービスを提供する者の信念や美徳、気配りなどといった精神性によって生み出されるものであり、時に市場原理とは相反するものとも言えます。これらは、多くの優れた日本製品や建築物が"お客様には見えない部分まで美しく仕上げられている"事からも明らかです。

このページでは、世界で称賛される日本の建築、そして日本品質を支える日本特有の文化をご紹介致します。

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四季

日本人の記憶には里山の原風景があります。里山では水車が心地よい音を奏で、山間の地形に合わせて建てられた木造の民家を囲む様に、様々な命が共生します。人々は全ての自然物に畏敬の念を持ち、時に牙を剥く自然に抵抗する事なく、様々な知恵を絞り、山や小川に程よく手を入れながら、絶妙なバランスを保ち生活をしていました。

春は桜や新緑、夏は虫たちの鳴き声、秋には色付く草木、冬は氷柱に滴る水滴の眩さ。次の季節には消えゆく儚く美しい自然の姿に心を震わせる。今も変わらない日本人が持つ美的感覚の根源です。

日本人は食事の前に「いただきます」と口を揃えます。これには「命を頂きます」という意味が込められているといいます。旬の魚や野菜、果物に季節の移ろいを感じ、自然の恵みに感謝し、生活と自然を一体として意識する文化は、海や火山の猛威と恩恵を常に感じながら島国に暮らしてきた事によって育まれた、日本人特有のものです。

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流儀

古代中国で老子が語ったとされる「道」。日本人は、"物事の本質に迫る生き方" を意味するこの漢字を重んじ、剣道、柔道、弓道などの日本古来の競技だけでなく、芸事や仕事にもこの「道」という考え方を持ち込みます。

長期の修行に耐え、技能を極める道こそ、本質に迫る生き方を体現するものと捉える職人たちは、仕事場を常に掃除し、道具を家宝として扱い、外から見えるはずのない部分まで美しく仕上げます。彼らにとって仕事は生き様であり、手を抜く事は自らを否定する事を意味します。誇り高き職人たちの技能は、弟子たちによって何代にも渡って継承されてきました。

この様な文化は、手仕事の減った現代でも日本のあらゆる物づくりの在り方に深く影響を与えています。

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独創性

日本の若者は時に狂気にも思える新たな文化を生みます。慎重で保守的な日本文化とは相反する奇抜性や独創性は、日本文化を理解する事の妨げになるかもしれません。しかし、慎重で保守的な文化こそ、時として若者たちや開発者たちの反骨心を掻き立てる理由かもしれません。

特にアニメや漫画などは、日本を代表する文化であり、多くの若者が漫画から教養、道徳、正義感など様々な影響を受けて育ちます。日本人漫画家の描く独創的な世界観は、世界中のクリエイターに大きな影響を与えています。また、日本人の仮想世界に関する創造性はゲームソフトの分野でも活かされ、世界的なゲームソフトを多数生み出しています。

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発明

リチウムイオン電池、青色LED、光ファイバー、QRコード 、古くは乾電池、電卓など、日本人は世界の人々の生活に劇的な影響を与える発明品を数多く生み出しています。

特に微小な分野での発明品が多く、器用で忍耐強く僅かな欠陥も許容しない完璧主義、といった日本人の持つ特性を活かしたものと言えるかもしれません。

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美徳

日本には、客人に優雅な時を過ごしていただく為に、あらゆる準備と気配りを欠かさず、これらを"客人に気付かせない(余計な気を遣わせない)事"を美徳とする文化があります。

「いつもそこにあるかの如く、お客様の好みに合った花を飾る」このような美徳を日本では「おもてなし」と言います。

皆様が「日本製」に感じる圧倒的な安心感は、物づくりに携わる者たちの「流儀」や、「おもてなし」などに象徴される日本文化に裏付けられているのです。

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